第11章. 新商品のからくり | 社会悪の発生源 「コンビニ」

第11章. 新商品のからくり

 コンビニで売っているものって、全国的に人気のある、いわゆるトレンドな商品っていう

イメージがありますよね。しかし、ひとつの新商品が定番商品として売り場にポジション

を確立するまでには、メーカーとコンビニ本部との間に、その利害関係に基づくあらゆる

力が作用していて、一概に、コンビニに陳列される商品がトレンドとは言い難いのです。

 

 つまりコンビニは、いかにもお客さん本位の品揃えをしていると言う風な情報を発信していますが、一部たまたま人気が先行した商品を除いては、実際にはメーカーが売り込んできた新商品を、商品担当者がその条件によって選別、採用している場合がほとんどなのです。ですから、結局お客さん本位と言うよりは、本部が儲かるように陳列商品を決定しているのです。

 一種類の商品が一箇所に大きく広く場所を取って陳列されているのは、誰もが見たことのある光景だと思います。逆にいえばこれは、コンビニ本部の商品担当者が利害関係に基づく独断と偏見で選んだ商品を、消費者は選ぶ余地なく買わされているのと同じ事なのです。個人小売店が主流だった昔は、それぞれ扱う商品も違えば陳列方法も違っていた為、消費者はいろいろ選ぶという本来の買い物ができ、言わば自分が選んだお店で、自分が選んだ商品を手に入れていたのです。

 

 お弁当の新商品に至っては、最悪のことが平然と行われています。

「5個までは返品可能ですので、10個以上発注してください」

これは、本部から加盟店への連絡の一例です。

あなたならどう感じますか?

世界には今なお、ろくな食事も出来ず、餓死している子供たちが大勢いる国々が存在すると言うのに・・・・。