第12章. JR脱線事故にみる社会背景 | 社会悪の発生源 「コンビニ」

第12章. JR脱線事故にみる社会背景

 

俗に言う「自己中」「わがまま」「自分勝手」とは、「便利」の裏返しなのではないでしょうか?「便利」とは、そのすべてを肯定してくれるのですから・・・。

 

大惨事となってしまったJRの脱線事故・・。事故を起こした側も、家族や知り合いが被害にあってしまった方々も、またそのどちらでもない第三者も、二度とこのような悲惨な事故を起こさない為に、今こそ、この緩みきった社会を真正面から直視し、皆で考えなければならない時なのではないでしょうか?JR職員へのバッシングが日々エスカレートしているようですが、そんなことで抜本的な改善にはならないでしょう。

 

コンビニは「24時間営業」「各種公共料金支払い」‥挙げればきりがないですが、人々の「わがまま」を様々な場面においてかなえてくれます。もちろん100%とは言いませんが、今後もまだまだ最新のツールによって更に便利になっていくことでしょう。

しかし、こうなると、これまでの章でも書いているように、人々はどんどん錯覚のスパイラルに陥ることになるのです。そうして知らず知らずのうちに、「自己中心的」「わがまま」「自分勝手」な人間を増やし、その結果、今回のような大惨事を引き起こすのです。

ですから少なくとも子供たちが道徳、モラルを育む場所をこれ以上減らすことは、我々大人が阻止しなくてはなりません。

知り合いに、「コンビニは利用するもので、自分がやるものじゃない」と言う会社経営者がいます。実に核心を突いた意見だと思いました。よく言えば「かゆい所に手がとどく」、悪く言えば「度を越した消費者優位」のサービスが、経営者側と利用者側の間に大きな溝を生んでいるのです。その中で、そ知らぬ顔で利益を生み出しているのがコンビニチェーンの本部なのです。