第1章 「便利」ならそれで良いですか? | 社会悪の発生源 「コンビニ」

第1章 「便利」ならそれで良いですか?


あなたはコンビニエンスストアのヘビーユーザーですか?だとすれば、あなたもこの、便利すぎるくらい便利になった社会の「被害者」なのかもしれません。現代における、利便性のみを追求する世の中の流れの象徴とも言うべき「コンビニ」。いつの頃からか、それは人々の暮らしを便利にする一方で、社会悪の発生源と言っても過言でないほどの姿に変わりつつあります。かくいう私は、某コンビニ店のオーナーなのですが・・・。

社会的モラルの低下や、犯罪の低年齢化は、もしかしたらコンビニエンスストアの存在と密接に関わりがあるのではないか?そう感じざるを得ない事例が、私の身の回りにはたくさんあります。もちろん私自身が今現在コンビニ経営者である以上、そのスタイルやあり方を全否定するつもりはありませんが、「便利」が当たり前になった世の中において、そこに生活する人々の「意識」についてもっとよく考え、「教育」や「環境」面での配慮が必要なのではないかと強く思うのです。

現在のように、街にコンビニが溢れかえっていなかった時代を思い出してみてください。当初は朝7時から夜11時までというスタイルのコンビニがほとんどで、それでも人々は夜遅くまでお店が開いていることを、とても便利に感じていたと思います。
しかし店舗数が増えていくのにともない、その競争に勝ち残るため、しだいに24時間営業の店が主流になっていきました。そして現在では、コンビニといえば24時間営業が当たり前というのが社会通念になり、「年中いつでも好きなときに買い物ができる便利」を「便利」とは感じない状態になってしまっているのではないでしょうか?