第3章. 「矛盾」の宝庫 | 社会悪の発生源 「コンビニ」

第3章. 「矛盾」の宝庫

「便利」の象徴とも言うべきコンビニにおいて、「省エネ」だとか「節約」などという言葉は実にミスマッチで、消費者に提供するサービス(便利)と、店舗運営実態を考えれば、

「矛盾の宝庫」といっても過言ではないでしょう。


つまり、コンビニがどれだけ「環境問題」を訴えたところで、消費者はもはやコンビニをそうした場所と認識することはできないでしょう。そして、そうした概念や状況を一般的にしてしまったのもコンビニ自体なのです。


コンビニエンスストアは新規オープンの瞬間から、業績不振等で廃業閉店するまで、店内すべての機器のスイッチがOFFなることはありません。明らかに夏場は売れないHOT缶コーヒーも温めています。冷房をつけている一方で、中華まんやおでんを一日中温めています。店内の明るさ、清潔さを競う為に、蛍光灯は切れていないうちから交換します。最近ではソーラーシステム導入店舗もあるようですが、批判の矛先を変えるねらいが見え見えです。

こんなに環境問題が叫ばれるようになってからでも、冷蔵庫は扉の無いオープンケースへの移行がどんどん進み、缶コーヒーを温めるウォーマーにさえ扉が無くなったのですから。言わばこれも、お客様が片手に買い物カゴを持ったときにでも商品が取りやすいようにという、便利の追求なのです。

そして、コンビニ利用者の多くは、便利な環境が当たり前になっている今日では、そんなささいな便利(変化)には全く気づいていないのです。